今回は、下腿部から足の障害についてです。ここでも、アキレス腱断裂などの急性外傷性のものについては割愛し、ジョギングを長くおこなった場合にみられる、慢性非外傷性のものをとりあげます。
- いわゆる・肉ばなれ・
短距離走などで、瞬間的に筋肉に強い収縮力が働いた結果。筋繊維が損傷します。内出血をおこします。ジョギングでは少ないですが、普段運動不足の中高年の方が十分な準備運動をせずにいきなり張り切って走ったりすると発症する危険があります。
- アキレス腱炎
ジョギングなどでアキレス腱に繰り返し負荷がかかった時に、足首の踵の部分のアキレス腱の痛みがでます。微小な腱の部分断裂、またこれにともなう炎症が原因です。前回お話ししました、疲労骨折に似ています。ジョギングを一日何キロと決めて、痛みを我慢してもなにがなんでも走るんだ−といったいわゆるジョギング中毒の人がかかりやすいようです。これは他の疾患についても共通していえることです。
- 足底靭帯炎
踵から足底の前部にかけて扇状にのびている靭帯を足底靭帯といいます。これにジョギングなどで繰り返し負荷がかかることで炎症がおこり、走る時に足全体が腫れて痛くなり、足関節の動きまでが制限されます。
このほかに、足址の疲労骨折などがありますが紙面の都合で割愛します。
治療については、前回の膝の時にお話ししましたので省略します。整形外科専門医に受診して、はかの疾患と鑑別診断してまず診断を確定する事が大事であることを再度強調しておきます。
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