質問
足の親指の付け根が真っ赤にはれて痛むので診てもらったところ、「痛風発作」と言われました。どのような病気ですか(阿倍野区42歳会社員)
回答
「尿酸」というエネルギーの”燃えかす”が体内に異常に蓄積した状態を「痛風」といい、この尿酸の結晶が関節の中に溶け出し、関節炎が起きてはれて痛む状態を「痛風発作」といいます。20歳以上の男性に多く見られます。
慢性関節リウマチやほかの特殊な関節炎と鑑別する必要があり、
- 血液検査で血中尿酸値が高い
- 一つの関節に激烈な痛みとはれが急に起こるが、1〜2週間で治まる
- 関節液中に尿酸結晶が見られるといったことで診断します。
痛風発作自体は、消炎鎮痛剤などの服用で治まります。ただし、治療せずに長い間放置しておくと、尿酸が結晶になって組織に沈着し、腎臓や膀胱(ぼうこう)に結石ができたり、腎障害、心・血管障害などを引き起こしたりして、命にかかわることにもなりかねません。
治療は、血中尿酸値を正常範囲にコントロールして、合併症の防止を目標にします。
日常生活では
- 尿酸のもとになる物質を多く含む食品(牛、豚肉類、豆類、きのこ類など)を過剰摂取しないこと
- アルコールを控えること
- 摂取カロリーの制限や運動による減量などが大切です。
薬物療法では、検査により痛風の種類を確定してから、適切な薬物を選択します。
この病気は発作が治まってしまうと、つい放置してしまいがちですが、本当に恐ろしいのは合併症です。しかし正しく対処していれば、合併症は予防できますので、いたずらに恐れる必要もありません。この病気をしっかり理解して、信頼できる主治医の指導を受けて下さい。
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