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 14歳息子がオズグッド病
    〜 バスケットボールで?〜

質問
 14歳の息子のことでお尋ねします。クラブ活動でバスケットボールを始めて1年になりますが、右膝(ひざ)痛な訴えます。病院で診てもらったところ、"オズグッド病"といわれました。どのような病気でしょうか。(西成区・主婦)

回答
 膝蓋骨(しつかいこつ=膝の皿の骨)と脛骨(けいこつ=下腿の大きい方の骨)を結ぶじん帯を膝蓋じん帯といい、膝関節の伸展をつかさどっています。急速に骨が成長する発育期にスポーツなどで膝に過度の負担が繰り返されると、この膝蓋じん帯の脛骨側の付着部に発育障害がおき、骨が突出したり、正座や運動(とくにジャンプ)した時に膝が痛みます。これが「オズグッド病」です。

 小学高学年から高校生までのスポーツ選手に多く見られます。X線写真で「骨硬化像」や「骨片の遊離」を確認して診断します。

    治療は
  1. ランニングやジャンプを避け、安静にして3〜6か月経過をみます
  2. 下肢筋力のアップ、なかでも大腿四頭筋(ももの筋肉)を鍛えます
  3. 痛みの強い場合は、消炎鎮痛剤や消炎鎮痛外用剤を用います。詳細は省きますが、きわめてまれに手術が必要なケースがあります。
 この病気は、専門医の治療と指導で、ほとんど後遺症なく完治します。ただし、この年ごろの膝の病みをきたす疾病にはスポーツによる各種の障害のほかに、骨腫瘍(しゅよう)など重大な病気もありますので、必ず整形外科専門医の診察を受けて下さい。


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