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 慢性関節リウマチ その2

質問
 手足の関節がはれて痛むので病院で診てもらったところ、慢性関節リウマチの疑いがあると言われました。どんな病気でしょうか。ひどい場合は寝たきりになってしまうと聞かされ不安です。(何倍野区・40歳主婦)

回答
 関節に腫(は)れと痛みが続き、進行性に変形と、運動障害をきたす病気です。発症年齢は中年以降が比較的多く、性別では圧倒的に女性が多数を占めます。膠原(こうげん)病、すなわち自己免疫疾患に分類されます。
つまり、本来は自分の体を細菌やウイルスなどから防御するために働くべき免疫システムが、なんらかの原因で狂い、自分の体の一部である関節の軟骨や滑膜を誤って攻撃してしまうために、関節の炎症や破壊をきたすというものです。残念ながら原因はまだよくわかっておりません。

 最近の抗リウマチ薬の開発やリハビリテーションの進歩により、専門医による適切な治療を行うことで、多くは日常に支障ない程度に病勢をコントロールすることが可能となりました。関節が高度に破壊変形した場合でも、人工関節の手術により機能を再建することができます。

 ご心配のように、病気が進行して寝たきりになってしまうのは全体の10%以下ですので、いたずらに恐れることはありません。
他の病気と同様、早期発見・早期治療が肝心です。

  1. 朝起きたときに、両手の指が腫れて痛い、またこわばったようになって動かすと痛む
  2. 膝(ひざ)や手首の関節が腫れたり、水がたまる
  3. 血液検査でリウマチ反応が出ている、

あるいはリウマチのケがあると言われたような場合は、慢性関節リウマチの初期症状が疑われますので、早めに整形外科専門医やリウマチ専門医を受診してください。



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