骨についてここが知りたい

食事としこう品について

カルシウムをたくさんとれば骨粗しょう症を予防できるのでしょうか?

 骨粗しょう症の予防にカルシウム摂取はたいへん重要です。ただし、カルシウムの効果を十分に 発揮させるためには、カルシウムの吸収を助けるビタミンD、骨の形成を助けて、骨のタンバク質を改善するビタミンKのほか、タンバク質、ミネラルなどさまざまな栄養素を摂取することが大切です。

 なお、ダイエットなどでやせすぎたり、体重が軽い人は骨が弱い傾向にあります。バランスの良い食事をとり、標準的な体重を保つことが重要です。

骨粗しょう症の予防に納豆が役立つと聞きましたが?

地域別の大腿骨頸部骨折(太ももの付け根の骨折)を
起こす頻度と納豆を食べる量の関係

 これまでの研究で、ビタミンKは骨の形成を助け、骨のタンバク質を改善するなど、骨にとって有効な栄養素のひとつであることがわかっています。
 納豆にはビタミンK2(注)が豊富に含まれています。
そこで、都道府県別の大腿骨頸部骨折(太ももの付け根の骨折)の患者数と、一世帯あたりの納豆の消費金額を比べたところ、骨折の頻度は納豆を多く食べている地域の方が少ないことがわかりました。このように、納豆は骨粗しょう症予防という点で非常に効果的な食品です。

(注)ビタミンKには、緑色の野菜などに含まれるビタミンK1と、納豆などに含まれるビタミンK2があります。

タバコやお酒は骨にどんな影響があるのでしょうか?

 タバコは胃腸の働きを抑え、カルシウムの吸収をさまたげます。またタバコは、骨から血液中へのカルシウムの流出を防ぐ女性ホルモンの分泌をさまたげるので、喫煙習慣がある人は、そうでない人より骨粗しょう症になりやすいといわれています。

 お酒には利尿作用があるため、飲みすぎる(1日2単位以上/下表参照)と必要なカルシウムまで排泄させてしまい、腸からのカルシウム吸収もさまたげてしまいます。

 健康のためには禁煙と、ほどほどの飲酒が肝心です。