かつて、宇宙飛行士が地球に戻ってきたときに骨の量が減っていたのは有名な話です。宇宙にいる問は無重力で骨に負荷がかからないため、骨が弱くなってしまったのです。
散歩だけで骨の量は増えませんが、散歩中、背骨には思いのほか重力がかかっており、骨量の維持に効果があると考えられています。また、1日30分くらいの散歩の習慣がある高齢者は、習慣がない高齢者に比べて骨が強いと報告されています。
散歩には、歩くことで身体の動かし方がよくなり、筋肉もつき、転倒予防につながるという効用もあります。転倒しなければ、骨折する危険も減ります。
カルシウムの吸収に欠かせないビタミンDは、人間の皮ふが太陽の紫外線を浴びることでつくられます。
直射日光を浴びる必要はなく、日陰で30分くらいで十分です。あまり気負わず、散歩や買物などの外出を心がけましょう。腕まくりをしていればより効果的です。
なお、ガラスは紫外線を30%しか通さないため、窓ごしの日光浴ではあまり効果はありません。仕事がら、日中外に出ない人は注意してください。
天気のよい日は、家に閉じこもらずに外出をすると自然に日光浴ができます。
意外と多いのは、慣れていると思っている家の中での転倒です。年をとると歩くときに足が上がらなくなってくるので、ちょっとした段差や、じゅうたんのへりにつまづいて転んでしまうことがあります。
まずは家の中を整理整頓しましょう。その他の原因と対策については以下をご参照ください。
腰や足が痛いと、つい運動不足になりがちです。腰や足が痛いときに負担がかかるような運動をすると、症状がよけいに悪化する恐れもあります。
このような場合は、負担がかかりにくい水泳などがよいでしょう。例えば、水泳教室に参加し、プールの中を歩くだけでも効果があります。
また、ゆっくりしたウオーキングをするのもよいでしょう。ただ、痛みが強いときは中止しましょう。