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 慢性関節リウマチの正しい知識

1 慢性関節リウマチとはどんな病気ですか?ひどい場合は寝たきりになってしまうと聞いたのですが。
 中年以降の女性に多い、多くの関節に腫脹と疼痛が続き、進行性に変形と運動障害をきたすことがある病気で、いわゆる自己免疫疾に分類されます。つまり本来は自分の体を守るためにはたらくべき免疫のシステムが、自分の体の一部である、骨や関節を誤って攻撃してしまうために、関節の炎症や破壊をきたすというものです。
 原因はまだよくわかっておりませんが、いわゆる寝たきりになってしまうのは、全体の10%以下であり、最近の新薬の開発やリハビリテーションの進歩により、適切な治療をおこなうことにより多くは日常生活に支障ない程度にコントロールすることが可能となりましたので、いたずらに恐れることはありません。
 他の病気と同様早期発見早期治療が肝心です。
1) 朝起きたときに、両手の指が腫れたりむくんだり、またこわばって動かすと痛む
2) 膝や手関節などの関節が腫れたり、水がたまる
3) 病院での血液検査で、リウマチ反応がでている、あるいはリウマチのケがあるなどといわれた
b以上のような場合は慢性関節リウマチの初期症状が疑われますので、整形外科専門医、できればリウマチ専門医を受診してください。

2 リウマチといわれ、近くの医院では薬と電気治療だけしてもらっていますが、慢性関節リウマチにはどんな治療がありますか?
 おおきくわけて4つに大別されます。ここでは3つにつき説明します。
(手術療法は次の項参照)
1) 基礎療法
 リウマチ専門医の治療の第一歩は、慢性関節リウマチ患者に正しい知識をもってもらう教育です。慢性関節リウマチになったら必ず寝たきりになる、などといった誤った知識を正すことから治療が始まります。そして、家族の理解も大切です。このほか、睡眠を十分にとり、規則正しい生活やバランスのとれた食事、病気に負けない強い精神力を養うといったことも大事です。体の調子が悪いときは安静が基本となります。

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